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妄想技術録

TCP/IPを中心とした通信に関する知識のおさらいを連載する ~その1 導入~

はじめに

個人の覚書です。

これをやり終えたときに目指す知識レベル

Twitterスマブラのオンライン対戦がなぜできるのかを通信知識を交えて説明できるようになればいいなと思ってます。

情報はどのように転送されているのか?

通信により情報は伝達されるが、通信とは何か?哲学的な問いとしてではなく、情報基礎レベルでおさらいしてみる。

現代の主要な通信方式 TCP/IP

現代ではいくつかの通信方式(以下プロトコル)が取られている。代表的なものはTCP、IP、HTTP、SMTPなどがある。 今挙げた4つはTCP/IPというネットワークアーキテクチャに属する。 分けると、下位にIP、その上位にTCPを用いた通信方式を指す。 この上位・下位という概念については後述する。

プロトコルはなぜ重要なのだろうか。 会話に例えてみる。 言語(日本語や英語)を「プロトコル」、言語によって情報伝達を図ることを「通信」、伝達する情報を「データ」として考える。 英語と日本語で会話してもお互いに何を言っているのかわからず意思の疎通は不可能。だからプロトコルを合わせる必要がある。

ではなぜプロトコルは複数必要なのだろうか?優れたプロトコルが一つあれば十分ではないかという考えが浮かぶが、それと同時にそれぞれの用途に向いたプロトコルがありそうとも思える。 後者が正解のようで、後々見ていくことにする。

TCP/IPIETF(Internet Engineering Task Force)での議論を通じて仕様が決定される。 その標準化の特徴は2点あって誰でも参加できる公開メーリングリストで議論がされていること。そして仕様よりも先によりよい通信技術の「開発」がメインにあること。 この開発がメインというのは、仕様があって開発がなされたのではなく、開発主体で模索するうちに現在の形になったといわれるくらい開発重視で今の方になっているという意味らしい。

次は上位・下位概念をもたらす階層モデルについて。

引用・参考文献

『マスタリング TCP/IP 入門編 第5版』